糖尿病の食事で知っておきたい7つのこと

糖尿病の食事で知っておきたい7つのこと
健康診断で『糖尿病』と診断が下ると多くの方はショックを受けるものです。そして『糖尿病』と聞くと真っ先に過去の『食事』や今後の『食事』について様々なことを考えるものです。過去のご自分の食生活を悔いる方も多いようです。また今後のご自身の食生活は厳しい食事制限との戦いでどんなに色あせたものなのだろうと不安に思ってしまいますよね。

しかし私の近しい方でもそのような診断をされた方々がいますが医師の言いつけを守り正しい食生活を送ることで快方に向かう方も多くいらっしゃいます。当然家族の協力や本人の強い意志は必要不可欠ではありますが…。そんな糖尿病の食事についてお悩みの方に知っておいていただきたいことについてお伝えします。



 


糖尿病の食事で知っておきたい
7つのこと

 


食事療法のポイントは3つ


一般的な常識に反して糖尿病の食事療法とは実はとてもシンプルです。過食を避けた正しい食習慣、つまり。糖尿病の食事は特別な事をしなければいけないわけではなく偏食せず規則正しい食事をするだけ、何が良い悪いということよりも一日3食バランスのよい食事を摂ることを継続するのが重要なのです。

そうは言っても合併症があったり病気の進行具合により勝手な判断はできませんので食事療法の内容については必ず医師の指示に従うのが大前提です。目安として覚えておいた方が良い糖尿病の方のお食事のポイントは適正なエネルギー量・一日3回の規則正しい食生活・栄養バランスのとれた食事の3点です。

適正な体重を保つことを前提とし日常生活に必要なエネルギー摂取量の食事を心掛けます。適正なエネルギー摂取量とは性別・年齢・肥満度・日常生活やスポーツによる身体活動量・血糖値・合併症の有無などを配慮して医師が決定するものです。

おおまかな目安としては通常成人男性では1400~1800キロカロリー(kcal)・女性では1200~1600キロカロリー(kcal)程度といわれています。標準体重(身長×身長×22)×身体活動量という算出方法もあります。身体活動量とはデスクワークが主であるという軽労作・立ち仕事が多い普通の労作・力仕事の多い重い労作の3つに分けられ(軽)は25~30kcal・(普)は30~35kcal・(重)は35kcal~という具合です。

つまり身長160cmの主婦を軽労作とし身体活動量は28kcal/kgだと考えれば1.6(m)×1.6(m)×22=56.3kgが標準体重となり適正エネルギー摂取量は56.3(kg)×28(kcal)=1576 約1600kcalとなるわけです。

一日3回の食事で時間と量もできるだけ毎日一定にすることを心掛けるメリットは『血糖値』を安定させるために大切です。不規則な食生活は食事量も安定せず食後の急激な血糖の上昇につながる、あるいは空腹状態が続くことで栄養素を過剰に吸収し体脂肪がつきやすくなるケースもあるのです。

毎食主食と主菜(たんぱく質の多いおかず)・副菜(野菜料理)が食卓に揃うのが理想的です。味付けは薄味が基本の小鉢類を数多く用意しご飯茶碗も一回り小ぶりのものにする工夫で視覚から満足感を得る作戦です。

脂質の多い食品は控えます。油は吸収が遅いので空腹感を紛らわせる効果や脂溶性ビタミンの吸収を助ける働きもあるので上手に摂取します。フッ素樹脂加工のフライパンや少量のノンオイルドレッシングで網焼き・茹で・蒸す・煮るなど調理方法にも工夫が必要です。

 


日常的に食品計量の習慣を身につける


外食の難しいところはあの濃い味付けに必要以上に食欲が湧いてしまう点です。外食はかなり注意が必要ですから出来る事なら避けた方がいいですね。お店の雰囲気や香りなどでつい食欲を抑えることが難しくなってしまいがちです。最近ではメニュー表にお料理の詳しい情報を明記しているお店もある様ですがまだまだ完璧ではありません。

そう考えると糖尿病の方が食事を楽しむには家庭で作ったお料理であれば量も味付けも管理がしやすくなります。食卓に並ぶ時点ですでに管理されたお料理であれば元々不必要な『我慢』もすることなく無駄なストレスを抱える必要がないという点でも安心なのです。

調理の際の食品計量と食事記録をつける習慣を身につけて栄養のバランスを常にチェックするよう心掛けて下さい。それに慣れて来ると今まで続けてきた過剰な栄養摂取にお気付きになるはずです。そんな糖尿病の方に望ましいお食事のためのデータ管理を楽しみながら出来るようになると良いですね。

 


ゆっくりよく噛む習慣


これは糖尿病の方のお食事に限ったことではないのですが食生活において健康を考えれば『早食い』は絶対NGです。その理由としては目の前に並んだ食品を一気に早食いしてしまうと満腹感を感じる暇もなくつい食べ過ぎてしまいがちなのです。健康的にも美容的にもそれは宜しくないのは皆さんもおわかりですよね。

しかし、現代人はとかく忙しい。そもそもゆっくり食事をする時間もないし食事に充てるより他のことに充てる方が優先の生活をしているものです。しかしそれで健康を害したらどうしようもないですよね。しっかり噛めば少ない量でも満腹中枢が刺激されます。一説には栄養も吸収しやすくなるとか…。噛むことはとても大事なのです。

 


食事と共に身体を動かす習慣


確かに糖尿病と言えば食事が肝心だと多くの方は考えるものです。しかし糖尿病には食事療法と並行して運動療法を行うことも大事だというのはあまり知られていない事かも知れませんね。むしろ糖尿病になってしまったら運動でカラダを動かすなんて無理なのだろうと思ってしまいがちですよね。

ところが運動はインスリンの感受性を良くし脂質異常症(高脂血症)や高血圧の改善・筋力や心肺機能の向上に有効です。軽い適度な運動であればその爽快感がストレスの解消にもつながるので糖尿病との闘いの中には必要なことなのです。

誰でも簡単かつ安全にできるウォーキング位が適当です。1日2回、食後1時間位経った頃に1回15~30分のウォーキングを週3回以上生活の中に取り入れられれば理想的です。しかし無理は禁物、運動をするなら必ず医師のメディカルチェックでOKがでるのが条件です。

 


食事制限は『NG』ではなく『控える』が基本


糖尿病にはどれくらいの食事制限が必要になるのか…実際にご自分や近しい方が糖尿病になった時、その後の食生活には大きな不安を抱えるものです。糖尿病にもいくつかのパターンがあり2型糖尿病で肥満体型であれば病気の治療と共に減量も必要になります。確かに綿密なカロリー計算は大事です。

しかしカロリーを抑える食事制限は必要ですが食べることを諦めなければいけないわけではありません。油・砂糖・塩など美味しさの元となる基本の食品の使用料はかなり少なくなります。だけど忘れてはいけないのは『NG』ではなく『控えましょう』だという点なのです。これはとても微妙なニュアンスですが実は絶対的に違うのですから…。

糖尿病の食事ということでブドウ糖の元となるご飯を絶たなくてはいけないだろうと考える方も多いようですがそれは間違いです。医療機関の糖尿病食事療法を見ると意外にしっかりとご飯は食べさせて貰っているようでした。付け合わせられているおかずも量はやや少なめな印象はありますが内容的には野菜メインは勿論ですが意外な位しっかりしたメニューでした。

調味料は控えなければいけない場面は多いですが糖尿病の方の食事が一般的なイメージ程『味気ないもの』ではないというのが実際の印象です。砂糖の代用品もあり甘さや美味しさを必ずしも諦める必要はないのです。現代では糖尿病などの食事療法用のカロリーを抑えたお菓子・アイスクリームなどの市販品もかなり豊富ですのでそれらを上手に取り入れてみてください。

しかし、残念ながらお酒などアルコール類は原則として禁止です。糖尿病でも飲めるお酒はまだ開発されていません。高エネルギー・食欲増進効果もあるので糖尿病の方にとっては好ましくない食品と言わざるを得ません。少量で我慢できるご自分の意志の強さに自信が無ければ元々手を出さないと決めるのもご自分のためです。

飲酒は医師の指示が必須です。糖尿病のお薬やインスリンとお酒との相性は悪いというのも理由のひとつです。副作用が出たり低血糖を起こしたりする可能性もありますので糖尿病の方のお食事で辛い『我慢』が必要になるのはこれらアルコールです。

 


フルーツは適量守ればOK


お菓子は大量にお砂糖を使用しているものがほとんどだから望ましくないのは多くの方がご存知ですよね。ではフルーツを食べて甘みを感じたいと大量に食べる方もいらっしゃるとは思いますが実はこれもあまり良いいというわけではありません。

フルーツ自体は様々な栄養素を含んでおりその主な糖もショ糖といわれるものですのでインスリンを必要とせずカラダに吸収されるという意味では糖尿病の食事としては積極的に摂取しても良い食品のひとつではあります。

しかし何事も過ぎてはいけません。80キロカロリー目安を意識しながら上手にお食事に取り入れてみて下さい。

 


適正な体重の維持


上記の様なことを常に意識して生活すればほとんどの場合、自然と体重は落とせますしカラダと共に心も軽くなり前向きに病気と向き合えるようになるはずです。糖尿病の方がお食事に気を付け適正体重を保つことは極めて重要なのです。

それでもなかなか体重が落とせない場合には更に厳しい食事制限もやむなし、と言わざるを得ません。体脂肪が多いとせっかくインスリンが分泌されても十分に働くことができず『インスリン抵抗性』という状態になってしまうからです。

 

いかがですか。以上が糖尿病治療中の食事で知っておくべき大事なことです。なんの病気でも同じですが「あれはダメ、これはダメ」と考えこんでしまうと楽しいはずのお食事だってつい憂鬱になってしまいますよね。私の知人夫妻などは制限のある中でもNGアイテムではなくOKアイテムに目を向けてゲーム感覚で調理や食事を楽しんでいますよ。ものは考え様なのです。

ご自分のカラダ、ご自身の病気とは長いお付き合いになるのは事実です。いつまでも後ろや下を向いていても仕方がありません。今出来ること、今の状況をいかに前向きに受け止めるかなのです。OKアイテムを使ってレシピを研究したり食べ方を工夫してみたりすることは可能です。それで気持ちやカラダが軽くなるなら覚えておいて損はないですよね。

 

まとめ


糖尿病の食事で知っておきたい7つのこと

・食事療法のポイントは3つ
・日常的に食品計量の習慣を身につける
・ゆっくりよく噛む習慣
・食事と共に身体を動かす習慣
・食事制限は『NG』ではなく『控える』が基本
・フルーツは適量守ればOK
・適正な体重の維持