ペット検査ってどんなもの?健康診断の進化を徹底解剖

ペット検査ってどんなもの?健康診断の進化を徹底解剖

がんを診断するための検査の中に、ペット検査という最先端の健康診断があります。「ペット」と付くからと、これは動物に行う検査というわけではなく、れっきとした人間用の検査の名前です。このペット検査は、かなりの高確率でがんを早期発見できる、現在存在するがん検診の中でも、きわめて高度な部類に入るものです。このペット検査自体は15年ほど前から日本に上陸しているため、名前を聞いたことがある人も、恐らくたくさんいるでしょう。ですが、その全容まで知っているという人は、そう多くはないのではないでしょうか。

今回は、将来的にがんの心配がある人なら知っておいて損は無い、そんなペット検査についての詳しい情報をお伝えします。



 


ペット検査ってどんなもの?
健康診断の進化を徹底解剖

 


「ペット検査」って、どんな意味を持つ言葉なの?


ペット検査とは、何の略かご存知でしょうか。これは、「Positron Emission Tomography」の頭文字を略して「PET」、つまりペット検査と呼ばれるようになりました。「Positron Emission Tomography」とは、陽電子放出断層撮影法を英語にしたもので、ポジトロン断層法とも呼ばれます。この方法は、もともとがんの診断だけに用いられるものではなく、脳や心臓などの、身体の様々な部位の機能を観察するためも使用されますが、核医学の研究に縁の薄い一般人の間では、がん検診の方がなじみ深いため、「ペット検査=がん検診」と指すことが多くなったのです。

 


ペット検査の仕組み


ここでは、がんを診断するためのペット検査のことに絞ってご説明します。まず、がん細胞は健康な細胞よりも、糖代謝、つまりブドウ糖を使う量が遥かに多いため、食べ物などから摂取したブドウ糖は、がん細胞に集中する傾向があります。その特性を利用して、ペット検査が有効に使われるのです。仕組みとしては、身体に陽電子を放出するブドウ糖に似た物質を注入します。そして、陽電子を映し出す特殊な機械で身体の画像を撮影すると、がん細胞が体内にある場合は、その場所にたくさんのブドウ糖に似た物質が集まっている様子が見られるのです。

今まで用いられてきたがん検査では、どれだけ早期発見を心がけても、がんの病巣が1cmよりも大きくなければ発見できないと言われていました。しかし、このペット検査では、1cmに満たない小さなものでも発見できるのです。

 


ペット検査の安全性


ここでたびたび出てくる「陽電子」という言葉ですが、平たく言うと、これは放射線を出す物質です。そう言われると、昨今騒がれている原発だとか放射性物質汚染だとかの言葉が頭に浮かぶ人も少なくないでしょう。ですが、このペット検査で用いられている物質の放射性はごくごく弱いもので、その他の危険視されている放射性物質よりも遥かに安全、そして半減期も短いのです。その被ばく量で言うと、通常の定期検診などで使われている胃のバリウム検査の約半分とも言われています。このようにペット検査は、受ける人への放射性物質による危険などは全くない検査だと思って良いでしょう。

 


ペット検査の弱点


このように画期的なペット検査ですが、やはり完全無欠というわけではなく、弱点も存在します。まず、この検査は糖代謝が盛んながん細胞の特性を利用した検査のため、がん細胞でなくても、糖代謝が多い脳や心臓などの部位の診断は難しいということです。また、注入する物質は尿となって排出されるため、画像では膀胱や腎臓などに集まって見えます。つまり、脳や心臓、そして腎臓や膀胱、尿管などのがん診断はしにくいという弱点があるのです。また、元々糖代謝が低いタイプの悪性腫瘍も、見つけ出しにくいという欠点も存在します。

このような理由で、ペット検査だけですべてのがんを見つけることは不可能のため、何か別の検査が追加で必要になる場合もあります。

 


ペット検査の費用


さて、ペット検査を受けようか迷っている人にとって、一番気になるのは恐らく費用の面でしょう。この検査は、一定の条件を満たしていない場合は、全て自由診療、つまり保険適用外となります。現時点で何の異常もないけれど、がん予防としてペット検査を受けたいという場合は、全額負担となるということですね。全額負担と考えてかかる費用としては、病院ごとに違いはありますが、一通り調べるコースで、大体10万円前後かかることが多いようです。ただ、他の検査と組み合わせる場合や、色々なオプションを付けることで、これよりも高額になる可能性は十分にあります。

 

いかがでしたか。ペット検査を迷っている人にとって、きっと気になるであろうポイントを押さえてご説明しましたが、やはり専門家でないとなじみが浅い言葉があり、難しく感じられる部分もあるかもしれません。ですが、今回取り上げたペット検査は、がんの早期発見を目的としたものです。ですから、どうせ受けるのなら、先延ばしにせず、早いうちに受けた方が良いと言えるでしょう。確かに検査の仕組みは単純明快とは行きませんが、検査を受けるとなれば、病院で専門の方が個人の疑問に詳しく答えてくれるはずです。

がんは、早期発見であればあるほど、転移や浸潤のリスクが少なくなります。お金も時間もとられることですが、自分や家族の健康のため、一度ペット検査を受けてみてはいかがでしょうか。

 


まとめ


ペット検査ってどんなもの?健康診断の進化を徹底解剖すると

・「ペット検査」とは、「陽電子放出断層撮影法」を英語にして略した言葉
・ペット検査は、身体に放射性の物質を入れて画像でがんの位置を特定する検査法
・ペット検査は極めて安全な検査方法のひとつ
・ペット検査には弱点もある
・ペット検査の費用は、保険適用しない場合で10万円前後