恋愛の悩みをたった一人で心の中にしまっておくことはとても辛いものです。ですから親友と思える人物がいれば相談したりアドバイスを貰ったりしたくなりますよね。しかしそれは受け手側にとっては意外に荷が重いものなのです。
自分の発した一言で友人を傷つけてしまうかもしれないし全く検討違いなことを言ってしまって更に悩ませてしまうかもしれない。最悪の場合、友人の人生を変えてしまうことだってあるのだと考えたら…。
第三者の恋愛事情については面白おかしく勝手な評論もできるというものですが目の前に実際に悩んでいる当事者がいるのであれば発する言葉の一つ一つ、とるべき態度の細部にまで気を配らなければいけません。友人の恋愛の悩みを聞くときにここだけ守る!をおさえておけば頼れる友達と評価されるポイントについてお伝えします。
恋愛の悩みを聞くときに
気を付けるべき友達力
無難なのはひたすら『聞き手』に徹する
恋愛の悩みは多くの人が持っているものです。そしてお相手のあることだから簡単に答えはでないものです。ですから自分の考えを熱弁した所で必ず正解を導き出すことも出来ず相談相手の心を落ち着かせてあげられるとは限らないのです。では逆になぜ人は自分の恋愛の悩みを友人に打ち明けるのか…そこから考えてみると何かヒントがあるかも知れません。
それはきっと自分一人で胸の内に秘めているとほとんどの場合マイナス思考がプラス思考に勝ってしまいどんどんダメな方向に考えてしまうのが辛いという気持ちや友人ならきっと気弱になっている自分の背中を押してくれるという期待があるからです。ですからそもそもは友人からの否定的な言葉より肯定的な言葉を期待する気持ちはあるのがほとんどです。
しかしそこで肝心なのはその気持ちの決定権はあなたではなく恋愛の悩みを抱えている当事者である友人が持っているのは決して忘れてはいないこと。あなたの一言が良くも悪くも友人の人生を変えてしまう様な事があってはいけないのです。良ければ一生感謝してくれるかもしれませんがひとたび何かトラブルがあれば心情的に全責任を負わなければいけないことになりますから…。つまり責められても文句が言えないということになるのです。
つまり恋愛の悩みや相談にはひたすら聞き役に徹して友人の心のモヤモヤをすべて吐き出させてあげることが大事なのです。それによってスッキリして前向きになれた!という意見も多いのでそれだけでも意外に大きな効果が期待できるというわけです。
あいづちだけでも良いし相手に共感するのも良い。一緒に解決策を考えてあげるのも少し引いた感じで冷静な意見を軽く述べる程度におさえるのが大事です。
最も危険なのは『正論』です。それは日常の中の些細な恋愛の悩みから不倫のようなヘビーな話などその深刻さに限らず言えることです。正論は決して悪気があるわけではなくても相談相手を嫌な気持ちにさせたり絶望的な気持ちにさせ一気に雰囲気が悪くなるケースがほとんどです。一瞬にして結論がでてしまい話がそれ以上発展しないということになりかねないのです。
バッサリお悩みを斬る!イメージはありますが「この人は物事を相談するのに適した相手ではなかった」と思わせてしまう可能性もあるのです。友人は様々な角度から見た意見を聞きたいだけで結論を出して欲しいわけではないのです。おそらく常識ではこの様な場合こうするものだということはわかってはいるけれど…でも…という気持ちで相談してきたはずですから。
解決策が欲しい時は正論をつきつけるのではなくそこに至るまでの心の動きを探り現在の状況に陥った背景や悩みのポイントを知るのが重要なのです。ですから友人の心の中をすべてさらけ出させてあげることが最優先だということになります。その後に自分の考えや一般的なケースでの話を軽くしてあげる程度が良いですね。
ポイントはせめて相手を傷つける物言いは避けることです。これからも良い友情関係を保ちたいと感じているのなら正当性より優しさ優先です。恋愛の悩みを打ち明けてきたということは「話を聞いてほしいから」「気持ちを整理したい」ということだと思っていて間違いないという位の姿勢でいる方がトラブルにはならないはずです。
更に「弱気な自分の背中を押してほしい」「恋愛がうまくいくためアドバイスが欲しい」など友達の積極的な力を頼りにしているならその意思表示がされてからでも遅くはないのです。肩の力を抜いて聞き役に徹しないと「私達のことなんて何も知らないじゃない!いらない口出ししないで!!」なんて大事な友人関係にもひびが入ってしまいお互いが後悔することになってしまいますよ。悩みを抱えている最中は何事にも冷静ではいられないのが当然のことですから。
「現実は受け入れない」「アドバイスはスル―される」ものと思え
これは決して言いきれることではないのですが恋愛の悩みを打ち明けられたときのあなたの気持ちの持ち方はこの位がちょうどいいですよ。親友と思っていれば尚のことですが目の前の友人が恋愛問題で悩んでいれば一緒になって自分のことのように悩み苦しみ解決策を考えてしまうものです。
冷静な時ならそんな友人がいてくれるのはとても幸せなことです。しかし恋愛の悩みを抱えている現在の友人は同性のお友達も大事だけれど気になる異性は更に大事な状態であることがほとんど。というよりも完全に別物ですから一度友人と恋人の意見が違うとわかれば思考が恋人よりになってしまうことも多いのです。
そんな時に「これが現実」と伝えれば「なんでそんな意地悪言うの!!」など逆切れされたり自分がしてあげたアドバイスがスルーされて恋人に振り回されている姿をみたりしたら「一生懸命考えてあげたのに!」なんて腹立たしい気持ちになったりするものです。そんな気持ちにならないためには全力を注がないのが一番。自分を傷つけない為のお守り的なものの考え方も大事です。
残念な話ですが「別れたい」詐欺や実はノロケている場合も多く恋愛の不幸自慢がしたいだけかもしれないのです。また実は自分の意見はしっかり持っているくせに友人に相談はしてみたりするけれど結局周囲の意見には「でも…」ばかり。相談された側は何か力になりたいと思っても当事者は「現実は受け入れない」「アドバイスはスル―」ということも多く嫌な気持ちにさせられることも多いのです。
要は友人が恋愛の悩みを話したいだけなのか、本当に自分の取るべき結論がわからず親友の忌憚のない意見が聞きたいのか、その見極めが大事ということになります。また相談にのってあげてその結果親友の対応に必要以上にガッカリすることのないように常に冷静な気持ちを持ち続けることが重要だというのは忘れないで下さい。
逆の立場であったとしても周囲がどんなに反対しようと好きな人が自分にとって必要な相手であれば貫き通さなければいけない時もありますよね。ですから冷静に対処し友人も冷静になって最善策を自分で探せるように協力する気持ちでいるのがお勧めです。
どうしてもアドバイスしなければいけない時の3カ条
聞き役に徹して冷静沈着を貫き通そうと思っていても、それでも意見をしなければいけない状況であれば3つのポイントを守ってアドバイスをしてあげると良いですよ。まず、1点目はその友人の性格や過去の行動を思い起こしきっとその友人ならこうするだろうと思う行動を伝えることです。つまり無難な応えということにもなりますね。
2点目は自分ならばきっとこうすると思うという行動を伝えること。それがあなたにとって正解かどうかはわからないけれど私だったらこう考えるという表現の仕方で伝えることです。決して押しつけにならない程度に。当然自分と友人の心は全く一緒ではないけれどあなたがお相手を思う気持ちはよくわかる、でも答えは決して一つじゃないんだよということです。
最後の3点目は自分自身もまたその友人も多分しないであろう行動を敢えて伝えてみるのです。この3つの提案を一つの文章にしてみて友人に伝えてみるというのはとてもお勧めです。例えば長年お付き合いしているのになかなか結婚を切り出してくれない彼に不安を感じている女性の友人がいたとします。そんな時にこう伝えたらいかがですか。
「でも彼のことは好きなんだよね?別れたくはないんでしょ? でも将来のこと考えると不安だよね。私ならこれ以上待つ勇気と諦める勇気を比べてみたらひょっとすると諦める努力するかもしれないけどね…。それかさ~、全く別の男性と結婚考えてみるとかはどう。意外に良い人すぐ近くにいるかもよ。」
これで自分の考えも伝えつつ友情に傷をつけることもなく友人に選択肢があることを知らせてあげられる良い方法です。ポイントは悪者を作らないこと。全ては友人自身が決めるのです。相手の男性だけが悪いわけでもないということを匂わせてあげる心の深さもあるといいですね。感情的にならずとにかく冷静な決断ができるようにしないとトラブルの元になりますから。関わったすべての人が嫌な思いをします。
とは言え友人の感情もしっかり受けとめ理解して肯定してあげることも大事なのです。辛い思いをしたという事実や感情は肯定してあげないと悩みを打ち明けた意味が無くなってしまいます。あくまで現状の友人自身の心の『辛さ』を受けとめてあげるのです。万が一友人の意見が明らかに間違っている場合でも頭ごなしに否定はしないように気を付けて下さい。
まずは相手の意見には「なるほど」といった相づちを打ち共感した感じはみせつつワンクッションの後「でもこんな考え方もあるよね」といった別の形を伝えて間違いを気付かせてあげるのも得策です。気持ちの整理に協力をしてあげるという姿勢が一番大事なのです。
いかがですか。以上が恋愛の悩みを受けた時、お相手の気持ちを軽くしてあげられる友人力アップのコツです。もし、自分が相談する側だったら…と考えてみても友人と自分は全く同じ思考回路であるはずもなく受け手によっては同じ言葉でも受け取り方もそれぞれ。自分だったらこう言ってもらえたらラクになると思ってもそれが誰にとっても該当するとは言い切れないから難しいのですよね。
ただお相手が期待している言葉をそのままかけてあげることが正解かといえばそうとも言い切れず…恋愛の悩みとなれば更にそこに相手の異性の気持ちも関わって来るので何とも悩ましい展開となる訳です。ですから「こうすれば良い」ではなく「私ならこうだけど」という曖昧な表現になっても仕方がないのです。しかし真摯な姿勢さえあれば友人はそんな思いやりに心が救われるはずです。
まとめ
恋愛の悩みを聞くときに気を付けるべき友達力・無難なのはひたすら『聞き手』に徹する
・「現実は受け入れない」「アドバイスはスル―される」ものと思え
・どうしてもアドバイスしなければいけない時の3カ条