低身長症の子供を持った時に考えるべきこととは

低身長症の子供を持った時に考えるべきこととは

医師や保健師などに、「お子さんは低身長症の疑いがありますね」などと言われて、不安で胸が一杯になった経験があるお母さんは、きっと少なくないはずです。大事なお子さんですから、「○○症」という病名が付いただけで、その病気がどんなものか考える以前に心配してしまうのは、当然のこと。

どんなお母さんだって、この子は無事に大きくなれるのか、将来的に苦労を抱えることになってしまわないか……と、悩んでしまうことでしょう。ですが、低身長症は、治療次第で身長を伸ばすことは可能ですし、身長の伸び以外に健康を害するものであっても、早期に治療すれば大丈夫な場合もあります。

今回は、お子さんが低身長症かもしれないと考えているお母さんに知っておいて頂きたいことなどについて、お伝えします。



 


低身長症の子供を持った時に
考えるべきこととは

 


低身長症と低身長は違う


低身長症とよく似た言葉で、「低身長」というものがあります。この二つは、同じものと考えられがちですが、厳密に言うと違います。低身長症は、何かの病気が原因で身長が伸びにくい状態を言うのに対し、低身長は、生まれつきの体質、または小さいころからの生活習慣や栄養状態などによって身長が低い状態を指します。つまり、ただ身長が平均よりも低いだけなら、低身長症とは言えないのです。

低身長症が先天的な染色体の異常や脳の病気、そしてホルモンの分泌異常などによって起こる「病気」であるのに対し、低身長は、骨の成長に関わる栄養が不足していたり、夜更かしを続けるなど、成長ホルモンが分泌されにくい環境により生じるものです。

ですから、低身長は生活を整えれば改善される可能性が十分にありますし、もしも遺伝的な要素が大きい場合は、身長が低いまま大人になっても、身体的には問題が無いことがほとんどです。現在、低身長の子供の95%は生活習慣と体質が原因で、病気としての低身長症は、残りの5%だと言われています。

 


どんな病気や異常が低身長症を引き起こすのか


では、治療が必要だと判断される「低身長症」は、何が原因で起こるのでしょうか。その大半は、成長ホルモンの分泌不全によって引き起こされると言われていて、これらは「成長ホルモン分泌不全性低身長症」と呼ばれます。ですが、その成長ホルモンが分泌されにくくなる理由は、一つではありません。

例えば、出産時や出生後の事故やケガなどによって成長ホルモンが分泌される脳下垂体が傷ついてしまったり、成長ホルモンの分泌に関わる遺伝子が欠損した状態で生まれたりなどが考えられます。

また、お母さんのお腹の中での成長が遅かったことにより、出生後も身長があまり伸びない「胎内発育不全性低身長症(SGA性低身長症)」というものがあります。

これは、3歳までに同じ歳の子供たちに追いつくことが多いため、先天的、後天的な異常を原因とする低身長症よりは、心配は少ないでしょう。成長ホルモン分泌不全性低身長症も、SGA性低身長症も、成長ホルモンを投与して、発育を促す治療を行います。

 


低身長症の治療は、早期発見が大切


どんな原因によって起こる低身長症にせよ、早期発見をして、早めに治療を行うことが大切です。なぜかと言うと、成長ホルモンの投与による治療は、成長期の内に行うことが肝心だからです。成長期が終わり、骨の成長点である骨端線が固まった後では、治療を行っても効果が出なくなってしまいますし、もっと恐ろしいのは、低身長症の陰に、脳腫瘍や他のホルモン分泌異常が隠れている可能性があるからです。

身長が低いだけで生活に支障が無いのならまだしも、命に関わる病気のサインだったり、一生病気と付き合わなければいけなくなってしまうかもしれません。

お子さんが赤ちゃんのうちは、周囲との差があまり大きくなりにくいため、低身長症に気付きにくい部分があります。ですが、少しでも「うちの子、他の子よりも小さいかも」と疑うことがあったら、すぐに医師に相談した方が安心ですね。もし、医師に診てもらうなら、かかりつけの一般小児科よりも、内分泌を専門とする小児科に相談した方が詳しく検査などをしてもらえます。

 

いかがでしたでしょうか。低身長症について、知っておいて損は無いことについてご説明しました。大事なお子さんが低身長症かもしれないと知ったら、誰でも驚きますし、心配しますよね。ですが、本文中でお話しした通り、低身長症は、早めの治療で周りの子たちに追いつくことが可能ですし、身長以外の健康上の問題があっても、改善することができます。

ですから、お子さんに低身長症の疑いがかかっても、まずは前向きに治療について考えてみましょう。認めたくないばかりに治療を先延ばしにしたり、思い悩む時間を取り過ぎてしまっては、お子さんによって良くありません。お母さんの不安がお子さんに伝わらないように、明るくポジティブに向き合って下さいね。

 


まとめ


低身長症の子供を持った時に考えるべきこととは

・低身長症と低身長は違う
・どんな病気や異常が低身長症を引き起こすのか
・低身長症の治療は、早期発見が大切